かなり追い詰められている?Xperia 1Ⅵで一般向けの進化を遂げた理由

先日より直販版の販売も開始したXperia 1ⅥですがあとはRAM16GBの最上位構成が8月下旬に発売されて出揃うという感じになります。何より前モデル対比で見れば一般向けの進化を遂げており使いやすさが改善したからこそユーザーの評価も高めという感じです。

やはり多くのユーザーは「特徴」よりも「使いやすさ」を求めていることになります。今回はXperia 1ⅥでSonyが一般向けの進化をさせるしかなかった理由について主観的に推測してみたいと思います。

ハードのコストの問題。

正式発表より前から言われていたことの一つでもありますが、一つ目の理由としてはコストの問題だと思われます。Xperia 1Ⅵで大きく変更された部分はディスプレイでアスペクト比が19.5:9に表示解像度がFHDに変更されたことで合わせてデザインも変更されています。

ユーザーからすれば幅広になったことでコンテンツの視認性が改善したことに加えディスプレイ輝度の改善やリフレッシュレートの強化などスマホのディスプレイとしてはしっかり底上げされた結果満足度が高いという印象です。

事前情報通りであればXperiaのディスプレイはSamsung製と言われており、従来の4K+アスペクト比21:9に対応したディスプレイはほぼXperia専用だったとも言われています。

つまりアスペクト比的にもSamsungはXperia専用に生産するしかなくXperiaの販売台数が落ちていることを考えると規模の経済の効果はどんどん弱くなりディスプレイのコストが結果上昇する流れになります。

もちろん本体価格を上げれば採用は可能だったのかもしれませんが実際のところこれ以上高くするのも厳しくSonyはコストの問題からもアスペクト比を変更したとも言われています。

ラインナップを増やすことが出来ない。

2021年でみるとXperia Ace/Xperia 1/Xperia 5/Xperia PROとそれぞれのシリーズから最新機種が発表されましたが2024年でみるとXperia 10ⅥにXperia 1Ⅵとラインナップはかなり限定されています。

先日のSonyの発表からもモバイル部門は収益性も悪ければ成長性もないとあまり明るい未来がないことを明らかにしています。ただこの状況でも利益率の改善が重要となってくるので分かりやすい対処方法の一つとしては「ラインナップの削減」です。

少なくともSonyは日本市場での売り上げが最も大きい可能性がありラインナップを最適化する上で残ったのが販売台数確保のためのXperia 10シリーズと利益確保のためのXperia 1シリーズという感じだと思います。

おそらくですが販売台数を重ねるにはXperia Aceシリーズが適任ですが薄利多売で日本市場の規模を考えるとそこまで期待値は高くない。またXperia 5シリーズに関しては価格を抑えなきゃいけないことからも利益率は悪かった可能性がありシリーズ自体をカットした可能性があります。

結局限られたラインナップの中で最大限利益を確保しようとなった時に重要になってくるのは「フラッグシップモデル」の存在です。

一般化しないと存続する厳しかった。

結局Sonyのこだわりを突き抜いた現行シリーズはユーザーからの評判があまり良くないことに加え、ラインナップを削減した上で利益を確保するとなった時にXperia 1シリーズが売れないと話にならない感じだった可能性があります。

だからこそXperia 1Ⅵでは一般向けの進化をさせて「ユーザビリティの改善」に最大限フォーカスすることでより多くのユーザーに興味を持ってもらい売り上げを確保するしかない状況に追い込まれているのかもしれません。

もしかしたら「ハードのコスト」の問題よりも「ラインナップの削減」の方がXperia 1Ⅵに大きな影響を与えたのかもしれません。また従来のXperia 5シリーズのユーザーのニーズを少しでも満たせるようにするためにディスプレイサイズは他社比較すると比較的小型の6.5インチを維持した可能性もあります。

結局本体を小型化させればコストが嵩むので利益率は悪化する。このことを考えるとXperia 1Ⅴから出来るだけサイズ感を変えないことでコスト上昇を避けつつ使いやすさを最大限強化したのかもしれません。

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