一部噂によるとSonyは収益性も成長性もないモバイル部門における利益改善にためにラインナップの縮小を開始したとも言われており今年の下半期には新型Xperiaが発表されない可能性もあります。
つまり先日のイベントで正式発表されたXperia 1ⅥとXperia 10Ⅵで今年のXperiaは終わりの可能性があることに。今回はXperia 10Ⅵの香港版を購入したのでXperia 10Ⅴと比較しつつ開封レビューをしてみたいと思います。
スマホを購入するならauオンラインショップがおすすめ | |
メリット① | 自分の好きなタイミングでスマホを購入できる |
メリット② | オンラインショップ限定の割引がある |
メリット③ | 他社より一括価格が安いことが多い |
開封。
まず開封をしていきたいと思いますがXperia 1Ⅵと同様に環境を意識した化粧箱です。ただ付属品に関しては環境を意識した結果なのかコストカットのためなのか不明ですが何もありません。
説明書くらいしか同梱されていないのでアクセサリーが欲しいユーザーは別途購入が必要です。ちなみにXperia 10Ⅵは最大21Wの充電速度に対応しているので自分だったら他の製品と兼用できるようにPD対応のAnker 45Wの電源アダプターで充電するかなと思います。
何よりバッテリー容量が5000mAhもある上で充電速度は決して速くないという感じなので最低でも21Wで充電できる環境を構築してあげるのか無難なのかなと思います。
ガラスフィルムを確認。
また開封と合わせて確認しておきたいのがスクリーンプロテクターでXperia 1Ⅵの時と同様にトリニティさんから貼るピタULTRAを提供して頂いたので確認していきたいと思います。
装着のしやすさという部分では個人的に愛用しているSpigenのガイド枠の方がシンプルです。Spigenは単純に本体のディスプレイを綺麗にした状態でガイド枠をはめてフィルムを合わせるだけです。
一方で貼るピタULTRAのメリットとしては位置ずれがしにくく気泡が入りにくいことに加え埃や塵を除去してくれる仕様になっているからこそSpigenと比較して構造が複雑なんだと思います。
初見だとちょっと戸惑うかもしれませんがユーザーがやることとしては非常にシンプルです。
自分は今回で2回目でしたが無事失敗することなく貼れたので良かったなと思います。
デザインを確認。
次にデザインを確認していきたいと思いますがSonyによるとアスペクト比をXperia 1Ⅵの様に変更しなかった理由としては持ちやすさを優先した結果アスペクト比を継続したとの話です。
そして本体上部においてマイクにイヤホンジャックで本体左側面にSIMトレイを搭載しています。
SonyによるとXperia 1シリーズのSIMトレイの位置が本体下部に移動した理由としては内部スペースをより有効活用するためとの話なので逆に言えばまだXperia 10Ⅵはまだ内部スペースに余裕があると捉えることもできます。
そして本体右側面を確認すると音量ボタンに指紋認証が統合された電源ボタンを搭載しています。
最後に本体下部を確認するとマイクにUSB-Cの搭載とかなりスッキリした配置になっています。
ちなみに前モデルと比較しても物理ボタンの配置などに違いもなく良くも悪く変わらずです。
両機種ともサイドフレームにプラスチックを採用しているのでアンテナスリットすらありません。そのせいかハイエンドモデルと比較するとサイドフレームがよりスッキリ見える可能性があります。
そして本体サイズを確認すると155x68x8.3mmと前モデルから全く変わらずですが僅かに重くなっています。とはいえスペックが分からなければ違いを実感出来ない程度の違いで軽いことに違いはないです。
またバックパネルも共通してプラスチックを採用していますがマット仕上げのため質感が高いです。プラスチックを採用するメリットとしてはコストカットはもちろんガラスと比較して耐久性が高い上に本体の軽量化に貢献するなど高級感は感じませんが安っぽいデザインには見えません。
一方で前モデルとの違いとしてXperia 10Ⅵは背面のSonyロゴが浮いているように見えることで表面にマット仕上げのガラスでも追加してあるかのようにちょっとだけ浮いているように見えるのが面白いです。
本当に僅かな違いですが前モデルと比較してもデザインはより洗練されたという印象を受けます。
そして2つ目のデザインの違いとしてはカメラ部分でXperia 10Ⅵは二眼構成に変更されました。Xperia 5Ⅴのようなカメラデザインとなっていますが上位モデルと異なりカメラフレームは筐体と同じくプラスチックが採用されておりカメラバンプ自体も目立ちにくくなるように配慮されています。
正直前モデルの時はカメラ部分が小さくてスペックも弱々に見える印象でしたがXperia 10Ⅵはカメラ部分が大きくなっただけとはいえなんかカメラが強くなったように見えるのが不思議です。
何よりミドルレンジの中では質感も高めで横幅もスリムなので持ちやすく軽いという印象です。
ディスプレイを確認。
次にディスプレイを確認していきたいと思いますがスペックで見るとほぼ変わっていません。個人的に残念な部分としてはリフレッシュレートが60Hzのままでやはりもっさり感じます。
今年国内で発売された同価格帯の機種で見ても120Hz表示の対応は割と当たり前となっています。その中でXperia 10Ⅵは60Hzのままなのでやはり残像を感じやすく普段120Hz対応機種を使っている人間からすれば逆に目が疲れやすいのでどうにか頑張ってほしかった印象です。
電池持ちに余裕がある機種だからこそXperia 1IIの時のように残像低減技術を採用してせめて90Hzにでも擬似的に対応してくれるだけでもかなり印象が違かったのかなと思います。
ディスプレイ輝度の違い。
そしてディスプレイ輝度ですが前モデルの時点でも個人的にはかなり明るいという印象でした。
一応海外サイトのディスプレイテストの結果を参考にするとXperia 10Ⅴは手動調節で624nitsで自動調節は947nitsに対してXperia 10Ⅵは手動調節で660nitで自動調節で1010nitsなので僅かに改善していますが実際に比較すると思っていた以上に違いがあります。
設定がおかしいのかと思ったくらい屋内においては圧倒的にXperia 10Ⅴの方が明るいです。一方で屋外においては直射日光下だと逆にXperia 10Ⅵの方が明らかに明るいです。
Sonyがチューニングを変えたのか不明ですが屋内と屋外で見やすさが逆転します。少なくとも中価格帯の機種であることを考えると十分に見やすいディスプレイを搭載していると思います。
ディスプレイの見やすさ。
またXperia 1Ⅵは表示解像度がFHDに変更されたことで画素密度で見ればXperia 10Ⅵの方が上ですがYouTubeを再生してみるとXperia 1Ⅵのように綺麗だなという印象は受けません。
おそらく採用しているディスプレイ自体に大きな差があるため画素密度では測れない部分です。ちなみにXperia 10Ⅴの方が明るく表示されるため結果的には見やすいという印象を受けます。
何よりディスプレイは全体的に見てもほぼ進化はなくリフレッシュレートが残念でした。またXperia 10Ⅵを購入する層はライトユーザーで若年層よりは中高年の方が多い可能性がありそうなった時に視認性という部分ではアスペクト比21:9だとやはり見にくいかなと思います。
大人の事情もあると思いますがXperia 10Ⅵで先にアスペクト比を変更するべきだったと思ってしまいます。
基礎スペックを確認。
そして基礎スペックを確認するとアップデートサポートが強化されたのは地味に嬉しいところです。自分は知らなかったのですがXperia 10Ⅴの時点で最大3年のアップデートサポートに対応してみたいです。
一方でXperia 10Ⅵは最大4年に拡張されたのは嬉しいところですが国内における統計からも一般層の機種変更サイクルは4.5年とされていることからも5年には対応して欲しかったです。
とはいえSonyにそこまでの余力はないと思うので1年拡張されただけでもまだ喜ぶべきかもしれません。
容量構成を確認。
そして容量構成に関してはほぼ変わらずですが手持ちの香港版含めてグローバルモデルはRAM8GBに強化されているのに対して国内モデルはRAM6GBのままなのがちょい腑に落ちないです。
またここまでの大容量が必要なのか不明ですがSDカードは最大1.5TBまで対応と強化されています。そしてようやくとも言えますが搭載SoCはSnapdragon 6 Gen 1に刷新されました。
パフォーマンスと発熱。
とりあえず発熱の程度をしらべるためにベンチマークを3回連続で回してみましたが注意点としてXperia 10Ⅴは3D計測の方がLite版になっているので同じ条件でないです。
ちなみにXperia 10Ⅵは通常版なので合わせて計測するとXperia 10ⅤはGPUがゼロになっちゃいます。
条件が違うためスコアを比較しても仕方ない一方で気になる部分としては内部温度です。Xperia 10Ⅴは緩やかに温度が上昇しているのに対してXperia 10Ⅵは急激に上がります。
ちなみに計測終了ごとに外部温度を計測してみましたがXperia 10Ⅴは33.0/34.3/34.8度でXperia 10Ⅵは34.7/35.1/37.6度なので僅かに発熱しやすくなっているのを確認できます。
とはいえベンチマークで見れば暖かい程度なので気になるレベルの発熱ではないと思います。ちなみに外気温が30度に近い状態でサンプル撮影をしていた時はかなり発熱を感じました。
そしてパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testを実施してみました。今回の結果で見るとXperia 10Ⅵはスコアが2倍になってもパフォーマンスの持続性も優秀です。
ただベンチマークで見るとXperia 10Ⅴは合計で6%消費したのに対してXperia 10Ⅵは10%も消費しています。なので単純にパフォーマンスが上昇した分消費電力が増加した結果発熱もしやすくなっています。
何よりSnapdragon 6 Gen 1に刷新されてもリフレッシュレートのせいか動作性は変わらずです。ただ強いて言うならXperia 10Ⅵの方がフリーズ気味の挙動は減ったかなという印象です。
バッテリー関連を確認。
そしてバッテリー関連を確認するとバッテリー容量は一緒ですが電池持ちに大きな差があります。海外サイトを参考にするとXperia 10Ⅵではなぜかバッテリーテストのスコアが大幅に悪化しています。
前モデルは電池持ちが異常だったのがXperia 10Ⅵでは電池持ちが優秀程度になりました。ちなみに同価格帯で見るとGalaxy A55よりちょい優秀な感じNothing Phone (2a)に完敗しています。
少なくともターゲット層を考えれば十分に良い電池持ちを実現していることに違いはないと思いますがXperia 10Ⅴは2年連続でSnapdragon695を採用したことで最適化がうまく行き過ぎたのか。
それともSnapdragon 6 Gen 1の消費電力が多いのか不明ですがイメージとしては良くないです。
また充電速度を確認するとxperia 10Ⅴは充電開始30分で37%でフル充電に要した時間は118分です。一方でXperia 10Ⅵは充電開始30分で36%でフル充電に要した時間は113分と僅かに速いです。
とはいえほぼ誤差のレベルであることに違いはなく充電速度自体がそもそも速くないと思います。
その他を確認。
そしてイヤホンジャックにIP68には共通対応しており生体認証は指紋認証のみを搭載しています。指紋認証は個人的な印象としては特段進化も感じられずゆっくりやればまず失敗はない感じです。
そして音量を70%に設定した上でスピーカーテストをしてみました。前モデルではようやくステレオスピーカーに強化した上でXperia 10Ⅵではスピーカー自体をさらに底上げしています。
実際に比較してみると音量にしろ音質にしろ雲泥の差でXperia 10Ⅵが圧倒的です。少なくともXperia 10Ⅵレベルになると下手なフラッグシップよりも優秀な可能性があります。
Sonyのイベントに参加した際にXperia 10Ⅵも改善していることは聞いてましたが正直ここまで改善していると思わなかったのでミドルレンジの中ではかなり優秀な方だと思います。
カメラを確認。
そして最後にカメラを確認したいと思いますがXperia 10Ⅵでは望遠レンズがカットされています。ただ前モデルは光学2倍と形だけの望遠を搭載していた感じなのでメインカメラに吸収した感じです。
メインカメラセンサーは前モデルと同様に1/2.0インチのIMX582を搭載しており上位モデルと同様に高画素を活かして実質光学2倍相当の撮影に対応したことが唯一の変化点と言えるかもしれません。
とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。
超広角で撮影。
今回のサンプルはXperia 10Ⅴ/Xperia 10Ⅵの順番になっているので予めご了承下さい。
センサーは同じとはいえ色味がかなり違うことを確認することが出来ます。
広角で撮影。
全体的にXperia 10Ⅵでは白飛びが改善していることを確認することが出来ます。
次に接写をしてみましたがXperia 10Ⅴの方が僅かに寄りやすい印象を受けます。
Xperia 10Ⅵの方が僅かにシャドウが濃いめという感じでしょうか。
望遠で撮影。
まずXperia 10Ⅴにとって光学となる2倍で撮影してみましたが明らかにXperia 10Ⅵの方が明るく綺麗に撮影が出来ています。
次に4倍で撮影してみましたがXperia 10Ⅵの方が僅かにノイズが多いように見える一方で明るく分かりやすい写真が撮れています。
そしてXperia 10Ⅵでは最大となる6倍で撮影してみました。このクラスの機種で最大ズーム倍率で撮りたいと考える人はかなり限定的だと思うので2倍程度までが綺麗に撮れれば十分に感じます。
何より今回のサンプルでみる限りは望遠がなくなって退化と捉えるべきではなくむしろメインカメラセンサーでクロップした方が綺麗に撮れることが判明した感じです。
むしろ今まで望遠を搭載していた意味がほとんどなかったことになります。
ポートレートで撮影。
両機種ともポートレートモードは1倍で固定でXperia 10ⅥはXperia 1Ⅵのように2倍撮影には対応していません。
Xperia 10ⅥはXperia 1Ⅵに近いカメラUIを採用していることからボケモードへの切り替えが容易で最短撮影距離もまだ短めという印象を受けます。
2倍で接写
最後に2倍で接写してみました。
フォーカス精度は微妙ですが画質の部分でXperia 10Ⅵの方が僅かにノイズが少ないように見えます。気になる部分としてプレビュー画面でXperia 10Ⅵはライブプレビュー非対応のため仕方ないとはいえプレビュー時と画像処理後にかなりの差を感じるので撮影しにくいです。
またシャッターボタンを押してから保存されるまでのタイムラグは僅かに改善した印象です。
超広角(低照度)で撮影。
次に手持ちかつ低照度の環境でサンプルを撮影してみました。ちなみに両機種ともナイトモードは自動でオンになります。
Xperia 10Ⅵの方が思っていたよりは明るく撮れる印象です。
広角(低照度)で撮影。
センサーは一緒ですがしっかりと改善していることを確認でき白飛びも抑制されています。
ちなみにXperia 10Ⅵの方が露光時間も短いため手ブレはまだXperia 10Ⅴよりはしにくいですが油断するとすぐに手ブレします
強い光源があるとどちらもひどいですがXperia 10Ⅵは手ブレしてしまったせいでさらにひどいことに。露光時間は1秒ないくらいだったと思いますが簡単に手ブレしてしまいます。
望遠(低照度)で撮影。
まずは2倍で撮影してみました。気になった部分としてはフォーカスがめっちゃ迷います。
次に3倍で撮影してみましたがXperia 10Ⅵの方がノイズが多いように見えます。
最後に5倍で撮影しましたがXperia 10Ⅵはぶれてしまいました。ちなみに動画に関してXperia 10Ⅵは4K/30fps撮影まで対応しています。
ケースを確認。
そして今回香港版を購入した際の購入特典として純正ケースが貰えたので確認していくとXperia 1Ⅵの純正ケースと同じデザインでスタンドは縦置き/横置きの両方に対応しています。
また全体的にグリップしやすいデザインが採用されておりストラップホールが新たに追加されています。
同梱しているリングを使うことでスマホショルダーと合わせて使ったりバンカーリング代わりに使えるなど純正ケースの付加価値が今まで以上に高くなったのは嬉しいところだと思います。
そして今回トリニティさんからクリアケースもご提供頂いたので合わせて確認したいと思います。
ハイブリット型のケースで製品名に高透明と入っている通りめちゃくちゃクリア感があります。
なので下手なクリアケースと比較すると高級感はありますがその分指紋は目立ちやすい印象です。
まとめ。
今回はXperia 10Ⅵの香港版を購入したので前モデルと比較しつつ開封レビューをしてみました。国内でみると大手キャリアではすでに予約を開始しており直販版は6月28日より予約開始です。
執筆時点で詳細は不明ですが7月上旬以降の発売予定で直販版に関しては7万円前後とされています。ちなみに今回もまめこさんのところで購入しましたが自分が購入した時は約7万3000円という感じでした。
新品・中古のガジェットを厳選して調達・販売しております
■公式LINEhttps://t.co/1ZyK1EipvA
本店https://t.co/FgkcflipIS
Lite店(振込特価店)https://t.co/4pFDfI4WbK
IMPORT店(輸入専門)https://t.co/mnPc26IRZH■買取・委託販売ご相談
ヤマト集荷・eKYC対応https://t.co/A4Fpnl3Svs pic.twitter.com/DTG05xpfS5— まめこmobile(まめこ) (@Mameko_Mobile) January 9, 2024
これで7万円以下に収まるのであれば印象が違いますが7万円を超えてくると厳しいかもしれません。実際に比較してみると本当に細かい部分ではしっかり進化していますがターゲット層を考えると正直そこまで響くポイントではないという感じでサポート期間が伸びたのが嬉しいくらいかもしれません。
自分のようなオタクからすればほぼ2年同じ仕様にすることでコストカットして価格を無理やり抑えたようにも見えてしまいます。何より価格優先のユーザーからすればXperia 10Ⅴでも十分なのではないかなと思っちゃいます。
商品提供:トリニティ株式会社