SonyはXperia 1Ⅵでスペックでみる限り「一般向け」の進化を遂げたことも大きく影響したのか前モデル対比で反響が高い印象です。少なくとも台湾において前モデル対比で予約獲得件数が50%増加と好調な出だしとなっています。
おそらく裏にはいくつかの大人の事情があると思いますがXperia 1Ⅵでの方針転換は大胆な戦略変更と捉えることも出来れば過去5年の行いをSony自ら否定したと捉えることもでき判断が非常に難しいところ。
今回Phone ArenaがXperiaの問題点とそれを修正する方法に言及していることが判明したので簡単にまとめたいと思います。
小難しいスマホは必要とされていない。
現代社会を見ると現実は非常に複雑な上に情報密度が高いため多くのユーザーは日々のタスク処理に多くの時間を要することになる。その中で多くのユーザーはスマホのカメラにおける「Pro」モードがどのように機能するか十分に必要な時間を割り当てることは出来ないと指摘しています。
少なくとも世界はより便利かつシンプルになるように進んでいる中でAppleはこのことに2007年の時点で理解していましたがSonyはいまだにこの現状を認めてないと指摘。
Sonyはセミプロフェッショナルやクリエイターや写真愛好家に対してXperiaのカメラをアピールしてきましたが、結局のところプロになればなるほど専用機材を購入するとしています。
少なくとも同サイトは「オタク向けの時代は終わった」と指摘しています。
値上げが尋常じゃなく早い。
アメリカにおいてXperia 1Ⅳの発売当時の価格は「$1599」と非常に高価で当時α6400はレンズセットで$1500以下で購入できたことを考えるとXperia自体の価格が非常に高かったことを否定することは出来ないとしています。
ただ一方で本体価格の高さよりも問題だと指摘しているのが値崩れの早さです。発売してから数ヶ月で狂ったように値崩れを起こすため発売日に購入したユーザーほど損した気分になるような機種だと指摘しています。
これはメーカーや市場によっても差がありiPhoneと比較すればAndroid全体に言えることもかもしれません。ただ少なくともアメリカにおいてXperiaの販売力は弱かったことを考えると初動の動きも悪く結果値下げするしかない。
そうなると今度は値下げを待つユーザーが増えるのでどんどん初動が悪くなり結果Xperia 1Ⅵではアメリカ市場で展開しなかったのかもしれません。
発表から発売までのタイムラグ。
以前SonyがMWCでプレカンファレンスを開催した新型Xperiaを発表していた時は2月下旬に正式発表で6月頃に発売と発表から発売までのタイムラグが3ヶ月以上あることはざらでした。
ただパンデミックから独自イベントを5月に開催するようになって発表から発売までのタイムラグは大幅に改善しました。とはいえアメリカではミリ波の最適化に時間がかかるのか他の市場と比較しても発売時期が圧倒的に遅いです。
近年で最もひどかったのはXperia 5Ⅲで2021年4月に正式発表されアメリカで実際に発売したのは2022年2月頃だったので10ヶ月近くのタイムラグがあったことになります。
この年は半導体不足の影響で全体的にスケジュールが狂っていたこともありますが結局発表されていてもユーザーが欲しいと思った時に購入出来ない状況であれば他の最新機種を選ぶ可能性が高くなり、欲しい機種を待つユーザーは限定的になります。
これら問題の対処方法
これら問題点の対処方法として同サイトは以下のようにまとめています。
対処方法 |
本体価格を$1000以下に設定する(そもそも手にとってもらわらないとSonyの良さが伝わらない) |
生産がある程度完了したら正式発表する(発表から発売のタイムラグは2週間以内に) |
キャリアと取引する(アメリカは直販版しかないため) |
独自UIの開発によってソフト面をより強化する |
そしてXperia 1Ⅵで一般向けの進化を遂げたからこそ「ニッチ向け」の機種ではなく「みんなのための機種」として売り出していく必要があるとしています。一般ユーザーでも分かりやすい機種に仕上げた上でSonyの拘りも随所に反映させることが今後Xperiaにとって重要になってくると指摘したいのかもしれません。