国内市場は為替の影響からもスマホは世代を重ねるごとにどんどん値上げされており最上位モデルに関しては20万円オーバーとなってきています。とはいえ最上位モデルはある意味「嗜好品」の面が強く多くのユーザーにとってはミドルレンジの価格の方が重要になってきます。
今年で見るとGoogleはPixel 8aの価格を設定をかなり頑張ってくれた印象ですが、Pixel 7aは1ドル=138円でPixel 8aは1ドル=145円と為替の影響を受けていることに違いはありません。
一方で他社でみると利益度外視なのでは?と思う中価格帯の機種も出てきています。今回はアメリカでGoogle Pixel 8aの評価があまり高くない理由について主観的にまとめたいと思います。
経済状況の違い。
以前国内において「iPhone」は2年間指定されたプランを利用することで実質0円で使うことが可能などユーザーにとって非常にハードルが低い機種でした。ただ総務省による割引規制や為替による端末価格の値上げなどで以前ほど購入しにくくなっています。
現地価格 | 国内価格(直販版) | |
iPhone 6s | $649 | 7万9800円 |
iPhone 7 | $649 | 7万2800円 |
iPhone 8 | $699 | 7万8800円 |
iPhone 11 | $699 | 7万4800円 |
iPhone 12 | $799 | 9万4380円 |
iPhone 13 | $799 | 9万8800円 |
iPhone 14 | $799 | 11万9800円 |
iPhone 15 | $799 | 12万4800円 |
フラッグシップの中で価格重視となっている「無印」ですがiPhone 6sからiPhone 15なでの約8年の間でみるとアメリカ現地価格では$150しか値上げが行われていません。一方で国内でみると4万5000円の値上げとなっています。
ちなみに上位モデルである「Pro」で見るとiPhone XからiPhone 15 Proまで現地価格は$999と据え置きになっています。ただ国内でみるとiPhone Xは11万2800円に対してiPhone 15 Proは15万9800円と4万7000円の価格差になっています。
もちろんAppleのマーケティングなどもあるため一概には言えませんが単純に考えると円の価値が落ちた結果値上がりしています。さらに国内で見ると人々の平均所得は改善していません。
その結果iPhoneの価格が高くなったと感じるようになり、今や最新機種よりも型落ちの中古の方がよく売れるようになっています。一方でアメリカでみるとインフレに合わせて市場調査をみる限りアメリカ国民の所得も上がっています。
その中でiPhoneの価格は据え置きになっているため相対的にiPhoneはどんどん安くなっており、海外サイトによるとiPhone 15 Proは歴代Proシリーズの中でも実質最も安いiPhoneだと指摘しています。
少なくとも同じiPhoneであっても国の経済状況によって見え方が変わってきます。
Pixel 8aも同様。
これはiPhoneに限らずPixelにとっても同様の影響を受けていると思われます。その中でiPhoneとはまた違ってPixel 8aが売れにくい理由がGoogleのマーケティングの問題です。
Googleはシェアを拡大するためなのか割とセールを積極的に行っています。ちなみに初のGoogle Tensorを搭載したPixel 6シリーズは売れ行きが好調だったのか発売からしばらくセール対象に入ることもなく、むしろ一部地域で数ヶ月待ちになるくらい好調でした。
ただ逆にPixel 8シリーズでみるとホリデーシーズンが終わった後も頻繁にセールを行っており、現在米Google Storeで開催されているサマーセールにおいてPixel 8は$150オフなので$549で購入することが可能です。
つまりPixel 8aと僅か$50しか価格差がないことに加えインフレに伴いユーザーの所得が上昇していることを考えるとわざわざ安い方を選ぶメリットはあまりないとも言えます。
だからこそ海外サイトや海外のYouTuberもPixel 8aより安くなったPixel 8がおすすめと評価しています。一方で国内においてキャリアモデルは別として直販版で見れば、Pixel 8aとPixel 8の価格差がひっくりかえることはあまり期待できません。
下取り込みで見ればありえますが単純な値引きだけで見ればPixel 8が4万円以上の値引きが行われることは考えにくいのでPixel 8aの方が安いとある意味分かりやすいのかもしれません。
何より中途半端なスペック差にフラッグシップへの頻繁なセールでほぼ価格差がなくなるなどGoogleのマーケティングがイけていないからこそアメリカではGoogle Pixel 8aの動きがイマイチであり今後の課題として浮き彫りになっているんだと思います。
この感じだと次からaシリーズがなくなるなんてこともあるかもしれません。