Xperia 1ⅥではXperia 1シリーズとしては初の「ベイパーチャンバー」を搭載しています。Sonyの企画担当に方に搭載した理由を聞くと、望遠機構の大型化に伴いカメラ部分とSoC部分に熱が籠りやすくなった結果本体下部に熱を逃してあげるために搭載したとの話。
一方でユーザーからすれば近年のXperiaからも発熱は不安要素の一つだと思います。今回は手持ちのXperia 1Ⅵの香港版でざっくりと発熱テストを行ってみたので簡単にまとめたいと思います。
ベンチマークで負荷を与えてみた。
まずAnTuTuにおいてベンチマークを3回連続で計測してみました。さらに1回ごとの計測終了タイミングで外部温度を合わせて計測したのでまとめると以下のようになります。
1回目終了時点 | 2回目終了時点 | 3回目終了時点 | |
Xperia 1Ⅵ | 37.6 | 38.2 | 36.5 |
Galaxy S24 Ultra | 38.5 | 43.9 | 43.9 |
iPhone 15 Pro Max | 36.3 | 35.6 | 36.5 |
Xiaomi 14 Ultra | 39.5 | 41.4 | 43.6 |
vivo X100 Ultra | 35.8 | 40.8 | 42.1 |
今回試した感じだと外部温度が圧倒的に低いという感じではありませんが40度を超えていない。比較対象となっているiPhone 15 Pro Maxが正直気持ち悪いくらい熱くならないのでトップにはなれませんが、少なくともXperia 1Ⅵは発熱しやすいという印象は受けます。
また計測終了後に本体を持って見ると他社と熱の逃し方が異なるのか本体下部にかけて熱くなるとはいえ全体的に「暖かい」程度です。一方でGalaxy S24 UltraやXiaomi 14 Ultraはサイドフレームに熱を逃がしているのか、サイドフレーム部分がかなり熱くなるので持っていると不快に感じます。
少なくともAnTuTuを3回連続で回した程度では不快な熱さにはなりません。
3D Mark Wild Life Stress Test
また次にパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testを実施してみました。
計測終了後の外部温度 | 安定率 | |
Xperia 1Ⅵ | 40.9 | 53% |
Galaxy S24 Ultra | 41.6 | 48.4% |
iPhone 15 Pro Max | 38.4 | 73.9% |
Xiaomi 14 Ultra | 46.4 | 62.8% |
vivo X100 Ultra | 50.9 | 68.9% |
先ほどのAnTuTuを3回連続回すよりも不快な熱さになっている機種が多い中でXperia 1Ⅵはまだ暖かい程度という感じです。
ちなみにiPhoneは除いて安定率が高いXiaomi 14 Ultraとvivo X100 Ultraは「パフォーマンスの持続性」は最大限優先したチューニングという感じで、結果本体もめちゃくちゃ熱くなる一方で今回試した感じで一番中途半端なのがGalaxy S24 Ultraです。
熱くもなるけど安定率は悪いという感じでベイパーチャンバーを大型化=安定するわけではないことが逆に証明されたようにも感じます。
カメラの連続撮影。
そして最後にカメラの連続撮影を行ってみましたが、テスト環境としては冷房温度が「26度」で室内温度は「25度」で、さらに定点を撮影した状況で本体は全てスタンドにたてた状態でテストしています。
また4K/60fpsの解像度でテスト結果をまとめると以下のようになります。
温度 | 15分経過時 | 30分経過時 | 45分経過時 | 60分経過時 |
Xperia 1Ⅵ | 40.1 | 39.4 | 38.6 | 44.1 |
Galaxy S24 Ultra | 40.1 | 42.1 | 41.4 | 42.5 |
iPhone 15 Pro Max | 32.6 | 35.2 | 34.0 | 33.1 |
Xiaomi 14 Ultra | 39.7 | 40.3 | 43.5 | 42.9 |
vivo X100 Ultra | 39.2 | 40.2 | 39.6 | 38.1 |
実際の使い方とは異なりますが、少なくとも今回のテストでは1時間の連続撮影も問題がなかった感じで本体も不快になるような熱さを感じることはありませんでした。
とはいえこれから真夏になった時に同様のパフォーマンスを発揮するのか不明です。何より自分がテストを行った範囲では他社と比較しても不快な熱さにはなりにくいという印象です。