Android王者への挑戦状。Xperia 1ⅥとGalaxy S24 Ultra比較

前モデルと比較するとSonyらしい尖った部分がなくなったXperia 1Ⅵですが多くのユーザーが求める使いやすさの部分では大幅に進化しており端末自体の完成度は高くなっていると思います。

一方で一般向けに進化したからこそ他社の機種と差別化しにくくなったのも事実です。今回はAndroidの王者であるGalaxy S24 UltraとXperia 1Ⅵの比較レビューを主観的にまとめたいと思います。

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デザインを比較。

まずデザインから確認していきたいと思いますが取り回しの良さに大きな違いを感じます。Xperia 1Ⅵは前モデルと比較するとアスペクト比の変更で横幅がまして74mmになったとはいえGalaxy S24 Ultraは横幅が79mmもあるので片手操作のしやすさに大きな違いがあります。

Xperia 1Ⅵは通常の大型モデル寄りのサイズ感になった一方でGalaxy S24 Ultraは大型モデルの中でも圧倒的に持ちにくいという感じで重さも233gとトップクラスになっています。

Galaxy S24 Ultraの横幅に重さまでいってしまうと一部折畳式機種の方が取り回しが優秀です。自分の手の大きさに手首の状態ではGalaxy S24 Ultraのサイズ感だと長期間の使用は無理です。

常に両手で使うことを前提にすれば違うのかもしれませんが個人的には出来るだけ片手操作が良いと思っています。

そしてサイドフレームを確認するとXperia 1Ⅵはフラット形状に対してGalaxy S24 Ultraは僅かに湾曲している感じのためXperia 1Ⅵの方が何方かと言えば手に刺さる感じがあります。

一方でXperia 1Ⅵはグリップ力を改善させるためにサイドフレームのスリットは独特です。

Galaxy S24 Ultraはサイドフレームにチタンを採用していますがSamsung自身がチタンを採用したことに対するメリットをしっかり説明出来ていない印象でどの程度耐久性が改善したのかも不明でiPhone 15 Proシリーズのような分かりやすい軽量化もしていないです。

そのため個人的な印象としては単にiPhoneを真似しただけなのでは?とも思っちゃいます。

そして背面を確認するとカメラバンプが目立ちにくいデザインを採用しており非常にスッキリしています。またバックパネル自体はフラット形状でGorilla Glass Victus 2の採用も同様です。

ただXperia 1Ⅵはカメラ撮影をする際に光の乱反射防止とグリップ力改善のために独自のコーティングを採用しておりアスペクト比を変更したことでGalaxy Noteのデザインに似ています。

フロント部分を比較するとフラットディスプレイは共通ですがGalaxy S24 Ultraはパンチホールデザインを採用していることもありXperia 1Ⅵの方がすっきりしていると思います。

ちなみにXperiaの上下ベゼルが太い利用は技術力がないわけではなくスピーカーの影響です。デザイン全体で見た場合にGalaxy S24 Ultraの方が高級感のある一枚の板という感じです。

何より取り回しに差がありXperia 1Ⅵの方が圧倒的に軽く持ちやすいという印象を受けます。

ディスプレイを比較。

次にディスプレイを確認していきたいと思いますがスペック上でXperia 1Ⅵが一番退化した部分かなと思います。他社の最上位モデルのように2K+に対応せずFHD+のみに対応したからこそ余計にそう見えます。

Sonyの開発者によると4K対応コンテンツはあっても2K対応コンテンツはほとんどないことから4Kをやめるにあたって次に優先度が高くなるのがFHDであるからこそ2Kに対応させなかったとの話です。

Galaxy S24 Ultraのように2Kのオプションを用意するのもありだったのかもしれませんがクリエイターが4Kではなく2K対応の作品をほぼ作らないからからこそバッサリ捨てたのかもしれません。

とりあえずどんな理由があれどFHDで満足できるかどうかでYouTubeを再生してみるとあくまでも素人が見た印象としてはGalaxy S24 Ultraの方がより鮮明な映像に見えます。

Xperia 1Ⅵはざっくり言えば作られた画というべきか塗り絵感が今回の比較では感じます。これは解像度の問題というよりはチューニングの差だと思いますが実際には不明です。

ただ個人的にはGalaxy S24 Ultraの方がより好みのチューニングをしている印象を受けます。

またアスペクト比は一緒のためGalaxy S24 Ultraの方がコンテンツが大きく表示されます。ただここはデザインとの話とも重複しますが取り回しの良さにつながってくるのでユーザー次第だと思います。

ディスプレイ輝度の違い。

次にディスプレイの視認性の部分で重要になってくるのがディスプレイ輝度でXperia 1Ⅵは前モデル対比で1.5倍の明るさに対応した一方でGalaxy S24 Ultraは最大2600nitsに対応しています。

海外サイトのテスト結果を参考にするとGalaxy S24 Ultraは手動調節で755nitsで自動調節は1447ntisに対してXperia 1Ⅵは792nitsで自動調節は1310nitsとXperia 1Ⅵの方が暗いです。

Xperia 1Ⅵは屋内であれば今回比較した感じでは僅かに明るく見え屋外においてもサンプルを撮影している時で見た印象ではGalaxy S24 Ultraに及ばないものの近い明るさを実現しています。

やはり全体的に見ればGalaxy S24 Ultraの方が明るく感じますがXperia 1Ⅵもだいぶ改善しています。何よりシーン問わず明るく見えることが多いので個人的にはどちらであっても十分に感じます。

耐久性の違い。

またGalaxy S24 Ultraは屋外の視認性を確保する面もあるのかGorilla Glass Armorを採用したことでディスプレイの反射率が最大75%改善しているのでより見やすいと思います。

ただ個人的には耐久性が改善されたとはいえスクリーンプロテクターなしで使うのは怖いです。結局スクリーンプロテクターを使ってしまうと反射率カットの恩恵を受けることが出来ないです。

やはりGalaxy S24 Ultraの方がディスプレイサイズが大きいことに加えディスプレイも明るいので単純にディスプレイの見やすさという部分でかなり安定している印象を受けます。

基礎スペックを比較。

次に基礎スペックを確認していきたいと思いますが共通してAndroid14を標準搭載しています。

アップデートサポートに関してXperia 1Ⅵでは最大4年に拡張されましたがGalaxy S24 Ultraは最大7年に対応していることもあり大きな差があり気になる部分としてXperia 1Ⅵのキャリアの対応でGalaxy S24 Ultraのようにキャリアが最大7年対応と明言していないと思う。

何よりアップデートサポート期間は長いにこしたことはありませんがユーザーの使い方次第です。少なくともキャリアでプログラムで購入するユーザーはXperia 1Ⅵでも十分だと思います。

容量構成を比較。

容量構成に関してはXperia 1Ⅵは最大16GBのRAMを選択可能でGalaxy S24 Ultraは最大1TBのストレージを選択可能でここはユーザーの使い方次第なので優劣はないと思います。

少なくともXperia 1Ⅵは最大1.5TBのSDカードに対応しているのでそこまで重要ではないかもしれません。おそらくですがXperia 1ⅥにRAM16GBの選択肢があるのはゲームプレイ時のマルチタスクのためだと思われます。

ただSamsungのGalaxy AIのような大容量のRAMを活かす機会はあまりないという印象です。少なくとも今後を見据えてAI機能に興味があるならGalaxy S24 Ultra一択という感じです。

また販路によってカラバリが制限されていることは一緒ですがXperia 1ⅥのキャリアモデルはベースモデルとなっていますがGalaxy S24 Ultraは最大1TBまで選択できるので良心的です。

発熱とパフォーマンスの違い。

そしてSnapdragon 8 Gen 3を共通搭載しておりベンチマークを3回連続で回してみました。スコア的に見ればGalaxy S24 Ultraの方が高いとはいえ両機種ともそこまで高くないと思います。

内部温度を確認するとGalaxy S24 Ultraは43度あたりでスロットルダウンをかけていますがXperia 1Ⅵは42度あたりで結果的にはGalaxy S24 Ultraの方がスコアも高いという印象です。

また計測終了後とに外部温度を計測してみましたがXperia 1Ⅵは37.6/38.2/36.5度に対してGalaxy S24 Ultraは38.5/43.6/43.9度と明らかにGalaxy S24 Ultraの方が熱くなりやすいです。

Galaxy S24 Ultraはベイパーチャンバーを大型化したことで放熱性能をより強化しています。その結果本体表面が熱くなりやすいのは当たり前ですがXperia 1Ⅵと結構発熱に差があります。

またパフォーマンスの持続性を調べるために3D Mark Wild Life Stress Testをやってみました。トップスコアにしろロースコアにしろGalaxy S24 Ultraの方が高いとはいえ安定率を見るとGalaxy S24 Ultraは48.4%に対してXperia 1Ⅵは53%なのでXperia 1Ⅵの方が安定しています。

また計測終了後に外部温度を計測してみましたがGalaxy S24 Ultraは41.6度に対してXperia 1Ⅵは40.9度なのでGalaxy S24 Ultraの方が発熱しやすいことになります。

自分はゲームをやらないため評価することは出来ませんが今回のベンチマークだけで判断すればXperia 1Ⅵの方がスコアが低いとはいえ発熱もしにくくパフォーマンスも安定していることになります。

ただ繰り返しになりますがユーザーの使用環境や設定によって変動する可能性は十分にあります。

バッテリー関連を比較。

バッテリー関連を確認すると容量は一緒ですが電池持ちに大きな差がありGalaxy S24 Ultraはバッテリーテストで13時間49分に対してXperia 1Ⅵは17時間27分と大きな差があります。

スコアで見ればGalaxy S24 Ultraでも十分に電池持ちが優秀でXperia 1Ⅵがむしろ異常です。少なくとも電池持ちを優先するユーザーはXperia 1Ⅵを選んでおけば間違いないという感じです。

また充電速度を確認するとXperia 1Ⅵは充電開始30分で50%でフル充電に要した時間は90分です。一方でGalaxy S24 Ultraは充電開始30分で69%でフル充電に要した時間は65分と圧倒的に速いです。

ちなみにXperia 1Ⅵは30Wと言われていますが65Wで充電した場合は10分くらいはやくなります。そのため充電速度は30W以上だと思いますがGalaxy S24 Ultraには及ばないという感じです。

その他の比較。

その他防水防塵はIP68で共通ですがイヤホンジャックはXperia 1Ⅵのみ対応しています。生体認証に関してはGalaxy S24 Ultraは顔認証に加え超音波式画面内指紋センサーに対応しています。

一方でXperia 1Ⅵは側面の指紋認証のみですが単純にXperia 1Ⅵの方が認証はしやすいです。何よりスクリーンプロテクターとの相性を考える必要がないのは個人的にメリットに感じます。

そして音量を80%に設定した上でスピーカーテストをしてみましたがXperia 1Ⅵの方が個人的な印象としては低音がよりはっきりしており音のバランスが良く聞こえます。

Galaxy S24 Ultraは音量が大きいですがXperia 1Ⅵと比較すると音が軽く感じます。

カメラを比較。

最後にカメラですがズーム推しだったSamsungはGalaxy S24 Ultraでちょっと控えめになっています。最大ズーム倍率は100倍と変わらずですが望遠センサーの見直しで中倍率をより強化しています。

一方でXperia 1Ⅵは前モデルと同様に光学シームレスズームに対応していますが最大7.1倍に強化しています。ただレンズや機構は刷新しても肝心のセンサーは刷新されていないのが残念なところです。

また両機種とも超広角を利用したマクロに対応していますがXperia 1Ⅵはテレマクロにも対応しています。とりあえず写真のサンプルを撮影してきたのでご確認下さい。

超広角で撮影。

今回のサンプルはXperia 1Ⅵ/Galaxy S24 Ultraの順番になっているので予めご了承下さい。

まず超広角でみるとXperia 1Ⅵの方が白飛びがしやすいことを確認することが出来ます。

広角で撮影。

次に接写をしてみましたがXperia 1Ⅵは僅かに白飛びしているのに対してGalaxy S24 Ultraはフレアが入っていることを確認することができます。

センサーサイズは僅かにGalaxy S24 Ultraの方が大きいとはいえXperia 1Ⅵの方が寄って撮影しやすいです。

また何より色味に大きな違いがありGalaxy S24 Ultraはより現実に近いチューニングをしたとされていますがXperiaと比較すればまだまだ派手という感じです。

ポートレートで撮影。

Galaxy S24 Ultraの方がデジタル加工感が強い印象を受けます。

一方でGalaxy S24 Ultraの方が被写体に寄りやすいです。

次に2倍で撮影してみましたがXperia 1Ⅵの方が一転して被写体に寄りやすい印象を受けます。

被写体が小さくなればなるほどGalaxy S24 Ultraの方がフォーカス精度はまだ優秀に感じます。

次に3.5倍に合わせて撮影してみました。

Xperia 1Ⅵは光学ズームとはいえ望遠に切り替わると今回のサンプルにように暗くなりがちで、またポートレート全体で言えますがHDRが弱く白飛びしやすい印象を受けます。

接写してみた。

まずは1倍で接写してみました。

次に2倍で撮影してみましたが、やはりGalaxy S24 Ultraの方が寄りやすい印象を受けます。

そしてXperia 1Ⅵにとって光学となる3.5倍で撮影しています。

次にGalaxy S24 Ultraも同じく光学ズームとなる5倍で撮影してみました。

次にXperia 1Ⅵではギリギリ光学となる7倍で撮影してみました。

最後に10倍で撮影してみましたがGalaxy S24 Ultraの方が塗り絵感が強いように感じます。意外にもXperia 1Ⅵも検討しているように見えますが望遠レンズに切り替わってからは白飛びしそうで不安定です。

望遠で撮影。

まず最初に1倍で撮影してみました。

次にXperia 1Ⅵは光学となる3.5倍で撮影してみましたが白飛びしているように見えます。

次に同じく光学となる5倍で撮影してみました。

そして10倍になると一気にノイズが増えた印象を受けます。

15倍になるとGalaxy S24 Ultraの方が圧倒的に余裕があります。

最後にXperia 1Ⅵにとってほぼ最大ズーム倍率となる20倍で撮影しましたが通用するのは10倍までという印象です。

マクロで撮影。

今回は両機種とも超広角を利用したマクロで撮影しています。

Galaxy S24 Ultraは名称通り被写体にしっかり寄って撮影できる感じですがXperia 1Ⅵはあとちょっとだけ寄って撮影したい時に使う感じのイメージでGalaxy S24 Ultraほどしっかり寄れる印象がなく、寄りたいならテレマクロを使うべきかもしれません。

超広角(低照度)で撮影。

次に低照度の環境で手持ちでサンプルを撮影してみました。

大きな違いの一つとしてXperia 1Ⅵのナイトモードは固定することが出来ず自動判定となっています。

広角(低照度)で撮影。

噴水の描写に大きな違いが見られます。

やはり全体的に見るとXperia 1Ⅵの方が白飛びしやすい印象を受けます。

また強い光源がある時もGalaxy S24 Ultraの方が安定しています。

望遠(低照度)で撮影。

次に2倍で撮影してみました。

次に光学ズームとなるようにXperia 1Ⅵは3.5倍でGalaxy S24 Ultraは3倍で撮影してみました。

そして両機種とも光学となる5倍で撮影してみました。

最後に10倍で撮影してみましたがズーム性能は照度関係なくGalaxy S24 Ultraの方が強いです。

まとめ。

今回はAndroidの王者であるGalaxy S24 UltraとXperia 1Ⅵの比較レビューをしてみました。直販版で見るとGalaxy S24 Ultraの256GBが18万9700円に対してXperia 1Ⅵは18万9200円です。

今までのXperiaだとスマホとして見て完成度も低く価格も高いという感じでしたがXperia 1Ⅵは以前のような尖った部分はなくなりましたがスマホとしての完成度をあげた上で僅かに安いです。

個人的には現実により忠実なカメラにスピーカーに電池持ちとXperia 1Ⅵの方がささる感じです。正直ハード面で見れば比較した感じでは意外にもいい感じになってきたのかなと思います。

ただソフト面に関してはアップデートサポート期間含めて大きな差があるのユーザー次第です。

 

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