先日にはXperia 1Ⅵが正式発表されておりアスペクト比の変更や表示解像度の変更はユーザーにとって評価が大きく分かれるところ。少なくとも現行シリーズは「Sony」は全面に押し出してきたことからもXperia 1Ⅵは「スマホ」としては進化しましたが「Sony」のアイデンティティは失われたようにも感じます。
今回GSM ArenaがXperia 1Ⅵの詳細なレビュー記事を公開したので気になるポイントについて簡単にまとめたいと思います。
ディスプレイ輝度の改善。
Sonyの発表によるとXperia 1Ⅵでは新たに「サンライトビジョンモード」に対応しており、他社で言う高輝度モードに対応したことになります。またXperia 1Ⅴ対比でディスプレイ輝度は1.5倍に強化されたとの話。
ただ一方でSonyは他社のようにディスプレイ輝度の詳細を明らかにしていません。なので同サイトのディスプレイテストの結果を参考にすると以下のようになります。
手動調節 | 自動調節 | |
iPhone 15 Pro Max | 846nits | 1787nits |
Pixel 8 Pro | 954nits | 1600nits |
Galaxy S24 Ultra | 755nits | 1447nits |
Xperia 1Ⅵ | 792nits | 1310nits |
Xiaomi 14 Ultra | 710nits | 1281nits |
Xperia 1Ⅴ | 640nits | 936nits |
Sonyの公表通り前モデル対比で1.5倍になっていることを確認することができます。実機を見てみないと何ともですが1300nitsもあれば屋外でも十分に見やすい可能性があると一方で他社のフラッグシップと比較するとやや見劣りするという感じに見えます。
電池持ちの改善。
次に同サイトはバッテリーテストの結果にも言及しており上記の画像からも「17時間27分」となっていることを確認することができます。
バッテリーテスト | スコア |
iPhone 15 Plus | 16時間33分 |
Xperia 5Ⅴ | 16時間19分 |
Xperia 10Ⅴ | 16時間14分 |
iPhone 15 Pro Max | 16時間1分 |
Galaxy S24 Ultra | 13時間49分 |
Xperia 1Ⅴ | 12時間24分 |
13時間を超えてくると電池持ちが安定しているという印象で16時間を超えるとめちゃくちゃ電池持ちが良い機種という感じ。その中でXperia 1Ⅵは前モデル対比で驚異的な進化を遂げており、電池持ちが良いと評判のiPhone 15 Pro MaxやGalaxy S24 Ultraよりも優秀。
そして電池持ちの化け物だったXperia 10Ⅴより優秀と、同サイトが現時点で公開しているバッテリーテストランキングの中でXperia 1Ⅵは2位とめちゃくちゃ電池持ちが良いです。
逆に言えば今までのディスプレイは相当燃費が悪かった可能性があります。また充電速度に関しては前モデルから進化していません。
充電開始30分 | フル充電に要した時間 | |
Xiaomi 14 Ultra | 93% | 34分 |
Galaxy S24 Ultra | 69% | 65分 |
Xperia 1Ⅵ | 54% | 80分 |
Pixel 8 Pro | 53% | 83分 |
Xperia 1Ⅴ | 50% | 97分 |
iPhone 15 Pro Max | 46% | 109分 |
充電速度に関しては国内で発売している機種と比較すればちょい速いという感じで前モデルより僅かに改善しているのは嬉しいところです。
電池持ちと発熱。
そして気になる部分として発熱とパフォーマンスの持続性で、AnTuTuスコアを確認すると約160万点とちょっと衝撃的。他社のSnapdragon 8 Gen 3搭載機種は200万点を超えてくる中でXperia 1Ⅵはパフォーマンスをかなり制限していることに。
ちなみにXperia 1Ⅴでも150万点弱でていることを考えるとほとんど進化していません。一方でこれだけパフォーマンスを制限しているのであればパフォーマンスの持続性が改善していると思いきや3D Mark Wild Life Stress Testの結果を確認すると安定率は46.7%と改善していません。
このことからも出来るだけ発熱しないようにチューニングしており、ベイパーチャンバーの搭載はパフォーマンスの持続性を改善させるためではなく、搭載しないと上手く制御出来なかった可能性があると保守的な理由の可能性があります。
正直なところチューニングの仕方がミドルレンジみたいな感じです。何より前モデルの燃費が悪かったところ全部カットして電池持ちの改善に全振りしたような機種に仕上がっている感じです。
ここまでの電池持ちを求めるかはユーザー次第だと思います。