国内や一部市場では5月14日から発売予定となっているGoogle Pixel 8aですがGoogle Storeにおける直販版でみると7万2600円と中価格帯の機種の中ではそこそこである一方でPixel 8シリーズと比較すればかなり安いという感じ。
一方でPixel 7aの時から一気にスペックが底上げされたことでPixel 7との差別化が出来ていないようにも感じてしまいます。今回はGoogleが今後もaシリーズを継続するのであれば命名規則を変更するべきでだと思うので主観的にまとめたいと思います。
メリットでもデメリットでもある。
Googleのaシリーズが以前と比較して分かりにくくなっている部分の一つとして搭載SoCが同じこと。
a | フラッグシップ | |
Pixel 3 | Snapdragon670 | Snapdragon845 |
Pixel 4 | Snapdragon730G | Snapdragon855 |
Pixel 5 | Snapdragon765G | |
Pixel 6 | Google Tensor | |
Pixel 7 | Google Tensor G2 | |
Pixel 8 | Google Tensor G3 |
2020年に正式発表されたPixel 5に関しては事前情報通りであればGoogle Tensorの開発進捗からスキップされ急遽搭載SoCがSnapdragon765Gに変更されたと言われています。
そのため2020年に登場したPixel 4a/Pixel 4a 5G/Pixel 5と全てがミドルレンジ向けSoCを搭載するなど他社と比較するとよく分からないラインナップになっています。
また2021年に関しては半導体不足の影響もあったのかPixel 5a 5Gを日米のみで販売しており、Snapdragon765Gを辛うじて供給してもらえたという感じなのかもしれません。
そしてGoogle Tensorに切り替わってからは基本フラッグシップとaシリーズで同じSoCを搭載しており、ここがユーザーを混乱させる要因になっている。Googleはコストを下げるためにGoogle Tensor G2やGoogle Tensor G3ではaシリーズ向け専用として安いパッケージングを採用することでコストカットに尽力。
とはいえスペックで見れば同じSoCを搭載していることになり、チューニングや容量構成の違いから差があれどベンチマークはほとんど一緒になっています。なので以前のようにaシリーズは「廉価版」という立ち位置ではなくなってきています。
めちゃくちゃ安くもないけど高くもない。
以前のaシリーズは価格が安い分スペックも価格相当だけど、Googleのカメラソフト技術を活かしてカメラはフラッグシップ相当という強みがありました。ただPixel 8aにPixel 8で見るとスペックはほとんど一緒だけどカメラで差別化していると以前と真逆になっている感じです。
カメラを重要視するかしないかで判断すればいいので分かりやすいのかもしれませんが、Googleにとって強みだったカメラを妥協しているようにも見えてしまいます。
またパフォーマンスが底上げされるのは嬉しいところですが基礎スペックの底上げに加えインフレに為替などの影響から世代を重ねるごとに高価格しています。
直販版(ベースモデル) | a | 無印 | 価格差 |
Pixel 3 | 4万8600円 | 9万4800円 | 4万6200円 |
Pixel 4 | 4万2900円 | 8万9890円 | 4万6990円 |
Pixel 5 | 5万1700円 | 7万4800円 | 2万3100円 |
Pixel 6 | 5万3900円 | 7万4800円 | 2万900円 |
Pixel 7 | 6万2700円 | 8万2500円 | 1万9800円 |
Pixel 8 | 7万2600円 | 11万2900円 | 4万300円 |
改めて価格差を確認するとPixel 8aとPixel 8の価格差はある意味分かりやすいのかもしれません。少なくとも基礎スペックがほとんど一緒でカメラくらいしか大きな違いとなれば分かりやすいです。。
ただパフォーマンスの部分でみるとaシリーズは以前のように「廉価版」という立ち位置ではなく命名規則を変更するのはありかなと思います。実際にPixel 7aの売り上げ次第ではPixel 8aを正式発表しない可能性があり、アップデートサイクルを変更した上で命名規則が変更されるとの噂もありました。
Pixelのことをあまり知らないユーザーからすれば問題ないのかもしれませんが以前より知っている人間からすればaシリーズなのにさほど安くなくなってきており、今年で見ればNothing Phone(2a)などより魅力的な存在が出てきています。
Googleはサポートなどの問題からもこれ以上安いシリーズをラインナップに追加することはないことを明らかに。なのでaシリーズが一番安いPixelであることに違いはないですが、安さのイメージが先行しているからこそ命名規則を変更して脱却した方がフラッグシップともより差別化しやすくなるのかもしれません。