Snapdragon855あたりまでは5Gに非対応ということもありコストはそこまで高くなかったと言われています。ただ5G対応が本格的に始まったSnapdragon865あたりからQualcommは5Gモデムをセットにしたバンドル販売を開始したとこともあり単価が一気に増加。
当時XiaomiのCEOによるとSoCのコストは7000円前前後だったことを明らかに。特にフラッグシップにおいてSoCのコストはコンポーネントの中でもかなりコストが高い方に含まれています。
今回はXperia 1ⅥでSnapdragon 8 Gen 3以外のSoCを搭載したと仮定して大幅値下げに期待することが出来るのか主観的にまとめたいと思います。
型落ちでも安くはない。
先日よりSoftBankからLEITZ PHONE 3が発売されましたが一括価格を確認すると19万5696円と20万円以下に収まったとはいえ決して安くない価格設定ます。
ちなみにLEITZ PHONE 3はSHARPが開発しておりOEM製品に近い仕上がりとなっておりスペックだけで見ればAQUOS R8 proをベースに開発したようにも見えます。
その上でLEITZ PHONE 3はSnapdragon 8 Gen 2を搭載しながらも約20万円と型落ちのSoCを搭載した割には安くないです。LEITZ PHONE 2と比較すればSoCは進化していますがAQUOS R8シリーズでSnapdragon 8 Gen 2を搭載していたことを考えるとLEITZ PHONE 3のためだけにSnapdragon 8 Gen 2を仕入れているとは考えにくい。
つまりSHARPも出来るだけ規模の経済を生かてコストを抑えようとしていた可能性がありますが結局は高いです。これがSamsungやXiaomiなど出荷台数ば多いメーカーであれば別の話になると思いますがSHARPは実質日本向けでSonyもグローバル展開しているとはいえ出荷台数は限定的でそこまで規模の経済が働いていない可能性があります。
SoCだけでコストカットするのは難しい。
Xperiaに関して特にXperia 5シリーズでよく言われることの一つが搭載SoCのランクを落としてコストカットした上で値下げをするべきだ。またSnapdragon 8 Gen 3など最新のSoCはオーバースペックなのでXperia 1シリーズでも最新にこだわる必要はないとの声。
ユーザーから見れば本体価格を抑えてほしいということなんでしょうが直近の流れを見るとSoCのランクを落としただけで大幅値下げをすることは厳しいと思います。
ちなみにSnapdragon 8 Gen 3のコストは$180前後と言われておりモバイル向けのSoCの中では最も高価と言われています。仮に$180で考えた場合約2万7000円なので、ありえないですがSoCを搭載していないXperiaにしても3万円程度の値下げしか出来ない可能性があることに。
なのでネットやYouTubeのコメント欄で見ているとSnapdragon 8シリーズからSnapdragon 7シリーズにすれば大幅値下げができると期待しており例えば20万円から15万円に下げることができるみたいなイメージをしている人が多い。
ただ実際のところでよくても2万円程度で20万円の機種は18万円程度にしかならず逆にスペックダウンで安くもないと負のイメージが強くなるだけです。またDimensityを搭載すべきだとの声もありますがSonyのような小規模メーカーでは規模の経済が他社と比較すると期待出来ないのでそこまで安くならない可能性があります。
例えば昨年でみればSnapdragon 8 Gen 2をXperia 1ⅤとXperia 5Ⅴ用に仕入れた。あくまでも仮にですが全体で100個仕入れることによって規模の経済で少し安くなった可能性があります。
これを今年はXperia 1Ⅵ用としてSnapdragon 8 Gen 3を50個でXperia 5Ⅵ用としてDimensity9300を50個仕入れたとします。Snapdragon 8 Gen 3とDimenity9300では価格差があると思いますが仕入れ量がどちらも少ないので結果規模の経済の効果は期待しにくい。
またDimensity9300を搭載するとなれば5Gモデム含めてチューニングの見直しが必要になる可能性があるので余計なコストもかかる可能性。なので結局中途半端にSoCを変えてもあまり安くならない可能性があり、何よりSoCのランクを落としたとしてもめちゃくちゃ安くなるわけではないと思います。
実際のところはどうなのかなんともですがSoCを下手に変える方が売れ行きやイメージなど含めて総合的にみた場合逆にマイナスの効果の方が大きくなってしまうのかもしれません。
