一部メーカーによる独占状況を改善するためにEUではデジタル市場法を制定。Appleもデジタル市場法に合わせてiOS17.4からサイドローディングを認めるなど大きな転換期となっています。
そして今回Android Policeによると独占禁止法からAndroidのエコシステムに与える影響に言及しているのでまとめたいと思います。
Apple WatchがAndroidでも?
iPhoneの大きな特徴の一つとしてはApple製品との連携性が非常に優れたエコシステムですが、今回アメリカの司法省がAppleを提訴したことが判明しました。
Appleの慣行はアメリカにおけるスマートフォン市場で不公正な独占を生み出したという主張の下でAppleを提訴したことを明らかに。一方で今回の訴訟においてGoogleは関係ないですが、訴訟の結果においてはAndroidのエコシステムにも大きな影響を与える可能性があるとしています。
その一つ目としてAndroidでApple Watchを使うことが可能になる可能性があること。
Apple WatchのiOSの独占性がiOSエコシステムにユーザーを機能的に閉じ込める可能性がある。ユーザーが高価なApple Watchを放棄し、新しいAndroid互換スマートウォッチを購入する必要がある。
結果的にAndroidでApple Watch が使えるようになる可能性があることに。AirPodsであれば現状でもAndroidで使うことは出来ますが、Apple Watchに関してはペアリングすることも出来ず全く使えない状態になっています。
またユーザーにウエアラブルデバイスが浸透してきたからこそ、スマホの買い替えの際にスマートウォッチが新しいスマホで使えないとなれば、ユーザーが躊躇する原因になる可能性も。
あくまでも個人的な印象ですがスマートウォッチ分野で見ればApple Watchの完成度はピカイチで、Apple Watchを手放せないからこそAndroidへの買い替えが出来ないとの声もよく聞きます。
Googleとより連携が必要になる。
また今回の訴訟においてAppleのエコシステムに与える影響について以下のように言及しています。
エコシステムに与える影響 |
iOS版Google Payが使えるようになる可能性 |
Android用iMessageの登場で完全な互換性 |
Android開発者向けのPlay Store料金の引き下げ |
Android版Apple News |
Androidがより注目度を集める可能性 |
注意点として上記5つの事項はアメリカ国内における話で、仮に訴訟結果に基づいてAppleがポリシーを変更したとしても適用されるのはアメリカ向けのApple製品のみです。
EU向けのApple製品と同様に何かしらの条件を設定してアメリカ以外の地域では適用されないように制限をかけてくる可能性があります。
グローバル市場で見れば圧倒的にAndroidのシェアが高いですが北米市場でみるとAppleのシェアは60%を超えているなどアメリカ含めて圧倒的な人気があります。
自由の国と考えるのがもう古いのかもしれませんが、アメリカで自由競争の結果が訴訟になるのはちょっと気の毒に感じてしまいます。